My Favorite Works in 2022
ひとつひとつに腰を据えて向き合う集中力が失われたことと、そのときの気分で無限につまみ食い放題なサブスクの相性が最悪だなと数年目にしてようやく思い当たりましたが、もはや抜け出すことはできるはずもなくという感じでした。AOTYみたいなリストのまとめとサブスクの食い合わせもマジで地獄だと思うのでうまい距離の取り方はないものかと思う今日この頃です。
音楽
- 結束バンド - 結束バンド
1話OPの曲と映像の時点で即がっちり掴まれて、EDも頻繁に聴いていたものの、劇中歌はそこまで好みではなかったので完全に油断していた。最終話で披露された3曲が映像と演出も相まって最高に仕上がってる。
熱心な邦ロックリスナーではないので参照元に特に感じるものはないはずなのに、どこかで絶対聴いたことある曲調のはずなのに、こんなに感情が昂るのはすごい。
特にカラカラやアジカンカバーに顕著だけど、キャラの特性を出しながら曲としてのクオリティも全くスポイルしないボーカルのディレクション(とそれに応える声優の歌唱力)がめちゃくちゃ素晴らしいと思う。正直このカバーは最終話EDかつアルバム最終曲に完璧にフィットさせたアレンジも含めてオリジナルより断然良いですよ。
恥ずかしながら2022年の音楽ならこれをまず初めに挙げざるを得ない。
- JID - The Forever Story
ラップとトラックで見るとこれが今年はベストなのではと思う。トレンドにも懐古にも寄りすぎない独特のトラックチョイスなのに、中庸どころか尖ったものも多くクオリティが高いので、どんなセンスしてるんだとびっくりする。おまけにラップのうまさは言わずもがななので、文句の付け所がほとんどない。
- C.O.S.A. - Cool Kids
お得意なメロウなものもルックスにマッチするハードなものもトラックが外れなくて良かった。曲調のバリエーションは確保しつつ全体的に憂鬱な空気が通底しているのも気分にマッチしてる。
自分とはおよそ縁のない真逆の世界観で生きているはずなのに、ラップを通すと不思議と共感してしまって、その度に言葉選びやラップのうまさを実感させられる。
- Kendrick Lamar - Mr. Morale & The Big Steppers
あまのじゃくなのでハイプに乗っかる気もないし、正直言ってTPAB以降の神格化するほどの良さを理解できてないので、まあいいんじゃないですかねという斜に構えた感想。
"United in Grief","Worldwide Steppers"あたりのアブストラクトでミニマル寄りのトラックは素直に耳を引かれたし、"Father Time", "Auntie Diaries"のエモーショナルな展開には聞き入ってしまった。特に後者の4分使ったストーリーとトラックの展開は力入ってるなと思う。
過渡期というかここまでのキャリアに折り合いをつけるための作品だと思うので、次のアルバムがどうなるか、これで最後になるのかというのが気になるところ。
- Vince Staples - RAMONA PARK BROKE MY HEART
Summertime 06あたりまでの虚無感とメロウさとざらついた攻撃性があるアルバムを期待してるんだけど、いまいちアグレッシブさが足りないなという感想がずっと続いてる。
とはいえメロウ寄りの視点から聞けばかなり良い曲揃いだと思うし音作りも凝ってるように感じる。"MAGIC"なんかはさすがMustard製と思わせるウェッサイマナーの良曲だし、リバーブがかかった強烈なキックが突然鳴り響く"WHEN SPARKS FLY"には耳を奪われる。
ただ作品としてどんどん暗くなっていってる気がするけど大丈夫かなという感じです。
- Arcade Fire - WE
2014年のフジロックが期待を上回らないライブだったので、興味をなくしつつあったけどこれは良かった。1,2枚目のドラマチックさと3枚目の素朴さと4,5枚目のいなたさをまんべんなく敷きつつ、原点回帰を感じさせる。
- Toro y Moi - MAHAL
久しぶりにトロちゃん聴いたら今こんなんなってんですね。ぼんやりしたリズムループとボーカルに往年の空気を感じさせながら、土臭いファンクが延々流れてるのがとても心地よい。中身がジャケットとマッチする良いアルバムだと思う。
- Arctic Monkeys - The Car
この内容でこのジャケット、センスが良すぎて憎い。大昔に買った"Leave Before Lights Come On"のEPに入ってた"Baby I'm Yours"のカバーがとても好みだったので、この路線はわりと結構好きです。
- The 1975 - Being Funny in a Foreign Language
配信でサマソニのライブを見たことに影響されたので、主に旧譜を聴くことが多かったけど、3枚目からハマった身としてはやっとひとつの作品としてアルバムをまとめてくれたなという感想です。再生した途端にAll My Friendsが流れてきたのはさすがに笑っちゃった。
- The Smile - A Light for Attracting Attention
バンド回帰って前評判を得てから聴くと、バンドってこんなんやっけ?って感想と確かにバンドやな…っていう感想が同時に出てくるなんとも言えないアルバム。
スピード重視とかラフでリラックスした空気感とかいう評も見た気がするけど、全然わからん、構成とかフレーズとか凝ってるんちゃうんこれ?という感じ。
- Bonobo - Fragments
個人的に年に一枚あるダンスミュージックハマリ盤、今年はこれ。ほどよく落ち着いてほどよくアゲてどんなシチュエーションにもはまるのでよく聴いた。
- Joey Bada$$ - 2000
ALL-AMERIKKKAN BADA$$も大概ポップな作風だったと思うけど、今回のはちょっとおもしろくなさすぎるなと思いました。トラックもラップも悪くはないけど普通。なんならWestside Gunnの1曲だけの客演に全部食われとる。歌詞やスキットのテーマはいいのになんかもったいない。
- 宇多田ヒカル - BADモード
宇多田ヒカルって今までほとんどいいと思ったことなかったんだけど、今回のアルバムは普通によかったので書き残しておく。シリアスで情念こもったボーカルが好きになれなかったので、いつもよりリラックスしたような歌い方が良かったんだと思う。
旧譜だと以下をよく聴いた。
- A Tribe Called Quest - Beats, Rhymes & Life
- Fleet Foxes - Crack-Up
- MONJU - Black de.ep
- Skee Mask - Compro
曲単位だと動画入口で何回も聞くことが多かった。
- 麻倉もも - 満開スケジュール
- JJJ - 2034 feat. Fla$hbackS
- STUTS - Changes feat. JJJ
アニメ
- ぼっち・ざ・ろっく
- まちカドまぞく2丁目
- 異世界おじさん
ぼっちざろっくは音楽としてよりアニメとして好きな割合の方が大きい。声優の演技、特に主役の青山さんの演技が硬軟どちらの面でもとても良くて、序盤はこれのために毎週楽しみにしていた。3話以降は変化球気味の演出も気になりつつ、そこも含めておもしろいことに妥協なく取り組んでいるような熱意が感じられてさらに夢中になった。加えて11話ラストのフラッシュカットから12話冒頭の文化祭ライブは本当に素晴らしかった。
まちカドまぞくの2期はシリアス寄りになるのかと心配していたけど、ちゃんと良い塩梅に収めてくれて満足。
異世界おじさんはノリがキツいなと思うことも多いものの、絵が綺麗なのと小松さんの演じる藤宮さんがむちゃくちゃかわいいので、それだけで見続けられる。
にわかファンによるNFL2021プレイオフガイド
2020-2021年のNFLシーズンも17週16試合のレギュラーシーズンを全て消化し終了しました。ここから勝ち残ったチームによって、2月7日にタンパで行われるスーパーボウルへの出場を懸けてプレイオフが行われます。
アメリカのプロスポーツにありがちな話ですが、レギュラーシーズンはプレイオフ出場権を得るための長い長い前哨戦でしかなく、今シーズンはここからが本番となります。実際に各チームも1試合1試合に照準を合わせて入念に準備するため、レギュラーシーズンよりレベルの高い緊迫した試合が多く、今までNFLを見たことがない人がプレイオフから見始めたとしても楽しめる確率は結構高いのではと思います。
とはいえ、レギュラーシーズンの動向や各チームの事情を全く知らずに見ても楽しめる要素が減ってしまいもったいないので、個人的な各チームの印象なんかを適当に記して、NFLって興味あるけどとっかかりがないんやわみたいな人の一助になればと思い、文章を残すことにしました。
表題に予防線を引いたとおり、自分はにわかファンなので各チームに関するコメントはほとんどQBをはじめとしたオフェンスに関するものばかりになります。ちゃんとしたアメフトファンにとってはにわかが死ねよ的な感じになるかもしれませんが、逆にこの程度の知識しかなくてもドンハマりできる魅力的なスポーツなんだなということをわかっていただければ幸いです。
ちなみに、日本での放送はDAZNとG+で全試合生放送、NHK BSで録画放送が行われます。既にそれぞれのチャンネルを契約済なら見て損はないと思います。
NFLプレイオフのしくみ
NFLはAFC(American Football Conference)とNFC(National Football Conference)の2つに16チームずつ分かれており、さらに各カンファレンスが東西南北の4地区に分割されています。
プレイオフに出場できるのは各地区の優勝チーム(4チーム×2)と、優勝チームを除いた各カンファレンス成績上位3チーム(×2)となっており、カンファレンスあたり7チームがプレイオフで戦うことができます。だいたい全チームの4割強が出場できる計算です。
試合はワイルドカードラウンド(カンファレンス準々決勝)→ディヴィジョナルラウンド(カンファレンス準決勝)→カンファレンスチャンピオンシップ(カンファレンス決勝)の順に行われ、カンファレンスチャンピオンシップに勝利したチームがスーパーボウル出場権を得て別カンファレンスのチャンピオンと相対することになります。
各カンファレンスで勝率首位のチームはワイルドカードラウンドを免除され、ディヴィジョナルラウンドからの登場となります。
また、基本的に7試合4勝先取制の他スポーツと違い、NFLのプレイオフは全て1試合のみです。1発勝負です。それゆえに下位シードのチームであっても番狂わせの可能性が十分にあるスリリングさが魅力でもあります。
プレイオフ出場チーム
・カンザスシティ・チーフス(AFC1位 西地区優勝 14勝2敗)
昨シーズンのチャンピオンチームは今シーズンも危なげなくカンファレンストップとなり、ワイルドカードラウンドはシードで免除となりました。
このチームはなんといってもQB(クオーターバック)のパトリック・マホームズでしょう。プロスポーツ史上もっとも巨大な契約となる10年540億円の契約を結んだことからもわかるとおり、2020年シーズンのNFLにおいてもっとも価値のあるプレイヤーです。
プレイスタイルもその契約に全く見劣りすることなく、時に超ロングパスをこともなげに通し、時にバスケットボールのごとくトリッキーなノールックパスを通し、時にディフェンスのプレッシャーを自らかわしながら長距離を走り前進するという、フットボールIQと身体能力を併せ持った圧倒的なスーパースターです。スタッツやプレイスタイルだけに止まらず、不利な試合展開であってもさも当然かのように逆転劇を演出することが多く、五条悟に対峙した漏瑚の心持ちになること請け合いです。しかもイケメン。
この活躍はもちろんパスの受け手が整っているからでもあり、TE(タイトエンド)ながらパスレシーブの獲得ヤードが2位のトラヴィス・ケルシーの安定感は目を見張るものがありますし、「チーター」の異名を持つWR(ワイドレシーバー)タイリーク・ヒルのスピードには度肝を抜かれます。マジで速すぎて笑えてきます。
ディフェンスも成績は中位ですが、S(セイフティ)タイラン・マシューなど華があり、見ていて間違いなく楽しいチームだと言えるはずです。
・グリーンベイ・パッカーズ(NFC1位 北地区優勝 13勝3敗)
人口わずか10万人程度のグリーンベイを本拠地としながら、8万人収容のスタジアムは毎試合満員、NFLで3番目に古いチームであり、アメリカプロスポーツ唯一の市民球団という異色かつ強豪チームです。なんでか知らんけどカンニング竹山の推しチームでもあります。
現在の主力選手はQBアーロン・ロジャース。2010年にスーパボウルを制覇するなど怪我をのぞいて10年以上スターティングQBを務めます。何度か限界説が浮上するものの、今シーズンはタッチダウン48、パス成功率70.7%と圧倒的な数字を残しMVP最有力候補となる活躍を見せ衰えを感じさせません。WRデヴォンテ・アダムスもMVP級の数字を残し、QBを守るオフェンスラインも超強力でこの好成績を支えています。
ただシーズンを見てると強いことは強いんですが、圧倒的という感じでもなく、過去のプレイオフでも期待されながらあっさり負ける印象があるので、どこまで勝ち残れるかは正直なんとも言えないなという感じです。
・インディアナポリス・コルツ(AFC7位 南地区2位 11勝5敗) VS バッファロー・ビルズ(AFC2位 東地区優勝 13勝3敗)
ビルズは3年目QBのジョシュ・アレンがブレイクし、25年ぶりに地区優勝を果たしました。ちなみにAFC東地区は昨シーズンまでニューイングランド・ペイトリオッツが11連覇していました。エグ。
アレンは、恵まれた体格の強肩から繰り出されるパスと、自らボールを持って前進する機動力を併せ持ち、その能力を遺憾無く発揮したシーズンでした。
そのパスのメインターゲットとなったのが、ミネソタ・バイキングスからトレードで加入したWR(ワイドレシーバー)のステフォン・ディグス。Diggs!! Sidline!! Touchdown!! Unbilievable!!!でおなじみのディグスですが、その能力を古巣以上に発揮し、シーズン最多パスヤードを記録しました。RB(ランニングバック)のデヴィン・シングルテリーも獲得ヤード数はそれほどながらも存在感を見せつけました。
チームとしては3rdダウン更新率がリーグトップという粘り強さも備えています。
コルツはロサンゼルス・チャージャーズからFAとなったQBフィリップ・リバースを獲得したものの、肝心のリバースが期待された活躍には及ばず、かろうじてもっとも低い順位でプレイオフに滑り込みました。まあもうリバースも39歳やからね。
ちなみに彼はスーパーボウルに出たことがないなかではもっとも成績を残しているQBで、チームに恵まれないのかチームを勝たせる能力がないのか、いずれにせよ個人能力に見合った評価を受けることがなかった不遇な選手で個人的に惹かれるものがあります。
おそらく順当にビルズが勝つことになるだろうと思いますが、試合内容とは別に極寒の地バッファローで雪の中の試合を見たいと勝手に期待しています。
・ロサンゼルス・ラムズ(NFC6位 西地区2位 10勝6敗) VS シアトル・シーホークス(NFC3位 西地区優勝 12勝4敗)
NFC西地区同士の対決となる試合。シーホークスはスーパーボウル優勝経験もある中堅のQBラッセル・ウィルソンを中心としたチームです。ウィルソンはクセの強いNFLのQBのなかでも最も優等生然とした選手で、個人的にはとても好みです。最近増えつつある黒人エースQBの先鞭をつけた選手でもあります。
2年目のWRであるDK・メトカーフや中堅のタイラー・ロケットがアクロバティックなパスキャッチを見せ、勝負強さも併せ持ちます。
シーズン序盤は強力なオフェンスに比してあまりにザルなディフェンスが懸念点でしたが、試合を重ねるにつれて、S(セイフティ)ジャマール・アダムスやLB(ラインバッカー)ボビー・ワグナーなどタレントの揃ったディフェンスが安定を見せるようになりました。一方でオフェンスは序盤の爆発力がなりを潜めてしまったように見え、強いながらも突き抜けるものがないという印象です。
一方のラムズは、ハイパーオフェンスでスーパーボウルに進出した2年前とはうってかわって、リーグ最強ディフェンスを擁してプレイオフに進出しました。DT(ディフェンシブタックル)のアーロン・ドナルドは相手QBに容赦無く襲いかかり、CB(コーナーバック)のジャレン・ラムジーは相手のパスをことごとくシャットダウンします。
シーズン中の対戦ではラムジーに押さえ込まれたシーホークスのオフェンスがどのような対策を見せるかが見所のひとつになりそうです。
ラムズQBのジャレッド・ゴフがシーズン最終戦で親指を相手ヘルメットにぶつけて骨折し、かろうじて出場できるかどうかなので、シーホークス有利かというところ。
・タンパベイ・バッカニアーズ(NFC5位 南地区2位 11勝5敗) VS ワシントン・フットボールチーム(NFC7位 東地区優勝 7勝9敗)
バッカニアーズは言わずと知れたGOAT(Greatest of All Time)ことQBトム・ブレイディを擁して13年ぶりにプレイオフ進出を果たしました。ブレイディの能力は往年と比べて間違いなく衰えていますが、マイク・エヴァンスやクリス・ゴッドウィンというリーグトップクラスのWR、ペイトリオッツでのホットラインで黄金時代を謳歌したTEロブ・グロンコウスキなど豊富なパスターゲットの存在のおかげで、最上位のパスオフェンスを形成しています。QBを守るオフェンスラインも充実した成績を残しました。
一方のワシントンは、元チーム名のレッドスキンズが人種差別的というかねてからの批判に応じる形でチーム名を失って今シーズン開幕を迎え、ヘッドコーチのロン・リベラが扁平上皮がんの診断を受けるなどの混迷を乗り越えてプレイオフ進出を勝ち取りました。
所属全チームが負け越し、弱小とバカにされたNFC東地区をかろうじて優勝したチームらしく戦力不足は否めませんが、ディフェンスはラムズに次ぐ強力さを見せ侮れません。昨年ドラフト全体2位のDE(ディフェンシブエンド)チェイス・ヤングが評価の高さに違わぬ活躍を見せ、過去の大怪我から治療に伴う感染症で命の危険すらあったベテランQBアレックス・スミスは見事カムバックし、そつのないプレイでチームを勝利へ導きました。
ワシントンのオフェンスの貧弱さに加え、怪我によりスミスの出場も危ぶまれている状況でバッカニアーズの優位は明らかですが、強力オフェンスと鉄壁ディフェンスのしのぎの削りあいを期待したいところです。
・ボルティモア・レイブンズ(AFC5位 北地区2位 11勝5敗) VS テネシー・タイタンズ(AFC4位 南地区優勝 11勝5敗)
昨年のプレイオフの再戦となる対戦カード。昨年は、リーグを席巻し圧倒的優勝候補と見られていたレイブンズをタイタンズがまさかの蹂躙という結果でした。レイブンズとしてはリベンジなるかという試合です。
タイタンズはRBデリック・ヘンリー。こいつがヤバすぎ。RBはボールを持って進む役割が多く、タックルを受けやすいポジションなので基本的に当たりを強くするためにゴツい選手が多いんですが、ヘンリーはそのなかでも別格。タックルしてくる選手を片手でなぎ倒し、仮にタックルを受けてもものともせずエンドゾーンまで駆け抜ける。強すぎて1人だけ流れる時間が違うように見えるレベル。ヘンリーを止められるかどうかが勝敗に大きく関わってきます。
QBライアン・タネヒルもマイアミ・ドルフィンズから移籍後に能力が開花し、エリートQBと言って差し支えない成績を残しました。パスターゲットであるWRのAJ・ブラウンも優秀です。
一方でディフェンスはパスランともにリーグ最弱レベルで、鉄球鍋蓋を地で行くチームです。
それに相対するレイブンズは、昨シーズンMVPのQBラマー・ジャクソンを中心としたリーグ1位のランオフェンスを見せるチームです。ジャクソン自身がシーズン1,000ヤードとトップクラスのRB並みのラン獲得ヤードを記録しており、とにかく足が速い。よく走るQBいわゆるモバイルQBはイロモノ扱いされがちですが、ランのレベルも高くパスもそれなりに捌けるため稀有な存在です。昨シーズンのプレイオフ惨敗と今シーズン序盤の成績により評価は下がりましたが、まだ見限るには惜しい選手です。
ディフェンス面でも失点はリーグ2位を記録するなど、伝統的にディフェンスが強力なチームです。
・シカゴ・べアーズ(NFC7位 北地区2位 8勝8敗) VS ニューオリンズ・セインツ(NFC2位 南地区優勝 12勝4敗)
セインツはブレイディに次ぐ歴代通算タッチダウン数2位のQBドリュー・ブリーズを筆頭とした充実の戦力で今シーズンもプレイオフに進出しました。ブリーズはシーズン中に肋骨を複数骨折する怪我を負ったものの終盤になんとか復帰し、プレイオフでも出場予定で華麗なパスオフェンスが見たいところですが、41歳となりさすがに往年の神通力は衰えている印象です。ただ、レシーバー陣も充実しているのと、RBアルビン・カマラを中心としたランオフェンスも爆発力を秘めています。
また、ブリーズ欠場中にQBを務めたテイサム・ヒルはQBでありWRでありRBでありTEでもあるという基本的に複数ポジションを兼ねることが少ないアメフトにあって非常に稀有な存在で面白い選手です。いつだかのテレビ中継で「ポジション:テイサムヒル」とかいういちびった選手紹介されたりしてます。
べアーズはシーズン序盤の謎の連続逆転劇が貯金となって、なんとかプレイオフに滑り込みました。個人的に1番応援しているチームなんですが、とにかく貧弱なオフェンスと上の下のディフェンスという印象で、正直勝ち筋が見えません。2017年ドラフト全体2位のQBミッチェル・トゥルビスキーはそこそこの活躍を見せるものの強豪チーム相手には力不足と言わざるを得ず、ディフェンスもLBカリル・マックやレイクオン・スミスなど優れた選手は揃っているはずなのですが、メンツに値する成績は残せていません。
シーズン中盤の絶望的に崩壊したオフェンスと比べると、RBデヴィッド・モンゴメリーが活躍するなどランに重点をおいた終盤は改善を見せましたが、ランディフェンスに優れたセインツにどこまで通用するかは疑問です。
・クリーブランド・ブラウンズ(AFC6位 北地区3位 11勝5敗) VS ピッツバーグ・スティーラーズ(AFC3位 北地区優勝 12勝5敗)
スティーラーズは超強力ディフェンスとベテランQBベン・ロスリスバーガーを中心に激戦区となったNFC北地区を制しました。
開幕から11連勝と絶好調のシーズンでしたが、感謝祭の試合が対戦相手の事情(コロナクラスター発生)により複数回延期されスケジュールが乱れまくったせいで、その後3連敗してしまい、怪我人も増えたこともあり一時期の勢いは失われてしまいました。
それでも、スーパーボウル2度制覇の実績を持つロスリスバーガーの能力はまだまだ最前線レベルを保っていますし、声に出して読みたいアメフト選手名ランキング1位ことWRジュジュ・スミスシュースターは性格もプレイスタイルも派手で魅力があります。最近の試合で相手チームのロゴの上で踊っておちょくってたら負けた上に怒られたからもうしませんと宣言したニュースもあったりしました。かわいいね。
ディフェンスも、LBながら相手QBに怒涛のプレッシャーをかけるTJ・ワットや、レシーバーのカバーに優れたSミンカー・フィッツパトリックなど、特にパスディフェンスはリーグ最高峰のレベルを誇ります。あとミンカーの顔が好き。
ブラウンズはNFL最長のプレイオフ未出場記録に終止符を打ち、18シーズンぶりにプレイオフに駒を進めました。戦力均衡のシステムがどのスポーツよりも整備されているNFLにあっても弱小チームは存在するもので、ブラウンズはその代名詞とも言える存在でした。2016〜2017年の2シーズンでは32試合でわずか1勝、2017年シーズンは16試合制となってから史上2チーム目のシーズン全敗を記録するなどドン底でしたが、そこはやはりNFL、下位チームに与えられる高順位のドラフト指名権を駆使するなどして、やっとこさカムバックを達成しました。
中心選手は全敗シーズンに得た全体1位指名権で獲得したQBベイカー・メイフィールド。強気でビッグマウスとエンタメ性に富む選手ですが、彼をスターターに据えてからチーム成績が上向いたことを考えるとやはり優秀な選手ということなんでしょう。メイフィールドを守るオフェンスラインはリーグ最上位の成績で、レシーバー陣もWRジャーヴィス・ランドリーや、良くも悪くもNFLナンバー1セレブリティであるオデル・ベッカム・ジュニアなどスター揃いです。
ただ、ベッカムは既に怪我でシーズンエンド、プレイ指示を行うヘッドコーチはコロナ陽性で帯同不可と状況的には非常に厳しく、順当にスティーラーズが勝ち抜きそうです。
スーパーワイルドカードウィークエンドと題されたプレイオフは、日本時間の1月10日午前3時(9日深夜)から開幕します。現地ナイトゲームは日本時間10時15分キックオフとなりますので、緊急事態宣言下で予定のない方はぜひご覧ください。
(ここだけの話ナイトゲームは面白くない試合になる確率が高そうなので早起きして他の試合を見ることをおすすめしたいですが)
My Favorite Works in 2020
前年のまとめた文章でひとつひとつのコンテンツをきちんと味わって鑑賞したい的なことを書いていましたが、長年の不摂生がたたって脳みそがバグってしまったので叶わぬ願いであることを悟った悲しい1年でした。
音楽
- 上田麗奈 - Empathy
いのいちばんにあげるほど気に入っているわけではないけど、何を聴きたいでもないときに流すことが多くて、結果的に1番聴いた気がする。
全体的にポジティブな空気があるので、聴いていて安心できるし、40分っていうボリュームもちょうど良い。"walk on your side" で締める構成の誠実さは感動的ですらあった。 - Mura Masa - R.Y.C.
はじめに聴いたときはロックっぽさが強くて前作との変わりっぷりに面食らったけど、繰り返すうちにビートの乗りやすさは変わってなくて、洒脱さが垢抜けなさに置き換わっただけだなという印象に落ち着いた。全曲耳馴染みがよくてポップスを作らせたら最強なうちの1人だと思ってる。 - Mac Miller - Circles
穏やかで流麗なのに退廃感というか疲労感があふれていて、ニック・ドレイクやんけと思いながら聴いてた。 - Run The Jewels - RTJ4
時勢にマッチしすぎていたことを差し引いても過去作含めて1番好きかもしれん。ビートもラップもいつも以上にキレまくってると思う。
- The 1975 - Notes on A Conditional Form
開き直ってプレイリスト的なアルバムを作るやつあまり好きじゃないけど、けっこう良い曲が入っていたので好き。
- Disclosure - ENERGY
何を聴くでもないときにとりあえず流していたアルバムその2。地味に全曲良くてすごい。 - Justin Bieber - Changes
前作と比べるとガツンとくる曲がなくて地味な印象になってしまうけど、メロディと歌い方が親しみやすくて抗えない気持ち良さがある。
- Childish Gambino - 3.15.20
コンセプト面が全面に出てきてとっつきにくさに若干鼻白むところもあるものの結局よく聴いた。連日40℃を超える夏に聴く"Feels Like Summer"の切実さよ。
あとアルバムではないけどこの曲はなんだか気に入ってよく聴いた。頭空っぽのポジティブソングなのに、ブチ上げダンス系じゃなくゆったりチルアウトな雰囲気なのが良い。
旧譜では以下のアルバムをよく聴いた。
- Outkast - Aquemini
- Outkast - ATLiens
- Beastie Boys - Ill Communication
- Beastie Boys - Hello Nasty
- Glenn Miller - Pure Gold
- Sly & The Family Stone - Fresh
- Watch the Throne - Watch the Throne
アウトキャストはネットフリックスでオーガナイズドノイズのドキュメンタリー見たのをきっかけにステイホーム中はずっと聴いていた。そのドキュメントの影響で2020年1番聴いた曲がTLCのWaterfallになってしまった。
ビースティボーイズはフジロックの配信でライブを見てからよく聴いた。グレンミラーも同じ配信のエンディングで流れていて感じ入ってしまったのでことあるごとに聴いた。40~50年代のオーケストラ好みなのでもう少しちゃんと聴きたい。
アニメ
- ダーウィンズゲーム
- かぐや様は告らせたい?~天才たちの恋愛頭脳戦~
- イエスタデイをうたって
- やはり俺の青春ラブコメは間違っている 完。
- 呪術廻戦
- ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
- おちこぼれフルーツタルト
イエスタデイをうたってはとても良かった。ともすれば古臭さが目立ちすぎそうな原作の素朴さを、画面と演出の両面でうまくすくい上げていて、雰囲気では原作より好みかもしれない。声優の演技もバッチリだった。
演技でいうならダーウィンズゲームの上田麗奈はめちゃくちゃ良かった。ネジの飛んだ女の役に定評があるなかでもライトな気狂い役という感じで安心して見れた。
はまちの完結編は、すっきり終わりすぎて逆に少し物足りなかった。辞書ばりな厚さの原作みたいに、延々ウジウジしながら泥沼にハマる様子をもっと長くやってくれた方が結末まで進んだときの達成感というか解放感があったと思う。とはいえそんなアニメあんまり見たくないっすね。エンドレスエイトかよ。
おちこぼれフルーツタルトは、10年前くらいにTBS木曜深夜にやってた日常系アニメの系譜の、フックとテンポ命みたいな作りで好みだった。
映画
パラサイトとTENETが別ベクトルで面白かったです。特にテネットはIMAXで見たので、デカい画面からデカい音が流れるだけでエンターテイメントになるのすごいなと思った。絵面もデカくスクリーンに映したいがために逆算して作ってんなという感じでキャッチーで良かったです。
VODでコンテンツを見ると集中できなくてもったいなく感じるので、映画館で見るのが1番いいなという気持ちを新たにしました。
Take it to the house, kid
2019-2020シーズンのNFLも先週のスーパーボウルで幕を閉じた。
前回の歴史に残る塩試合と比べて、試合展開はそこそこ盛り上がったし、パトリック・マホームズの活躍はプレイオフ全体含めた世代交代をいい感じに総括していたと感じる。
試合について語るには知識がなさすぎるので、試合開始前に流れたNFL100周年のCMについて書き残そうかと思う。
去年のNFL100周年を記念するCMも、何度も繰り返して見てしまうくらい好きだったんだけど、今回のCMはちょっと泣きそうになるくらい感じ入ってしまった。
往年の名選手、現役のスタープレイヤーが何人も登場して、NFLチームを持つ都市を横断しながら会場のマイアミへとたどり着く。
今まで積み上げてきたものや現在進行形で築かれていくレガシー、そしてそれを引き継いでゆく未来の全てにリスペクトを感じさせる、本当によくできたCMだと思う。
ラストに子供達が実際のスーパーボウルのフィールドに走りこんでくるっていう演出も気が利きすぎてる。
ただ、自分がNFLちゃんと見初めて1,2年のにわかで、こいつ誰やねんみたいな人が多かったので、出演者をメモがわりにまとめておく。
主役の子供はバンチー・ヤングというロサンゼルス出身の12歳の少年。既にメディアでも特集されていて、その筋では有名な子らしい。父親がラバー・ボール(日本でいうと亀田兄弟父)感があって若干ネタにされがちっぽい。
このCMのキーワードととも言える "Take it to the house, kid" を最初に発したのはジム・ブラウン。クリーブランド・ブラウンズでフルバックとして活躍して、歴史上最も偉大なフットボールプレイヤーとも言われるおじいさん(83歳)です。
ちなみに "house" はアメフトのエンドゾーンを表すときにも使われる単語で、前述のセリフは「エンドゾーンまで持っていけ=タッチダウンしろ」という意味にも取ることができますらしいです(るーりー語)。
その次に出てくるトラクターに乗ったレッドネック感満載の人はゲーム実況者のティムザタットマン。めちゃくちゃ選手っぽいくせにいきなり選手ちゃうやつ出てきてわろた。彼はThursday Night Footballでも企画をしてるっぽいですが、前回のCMでもプロゲーマーのNinjaが出演してたので、向こうではゲーマーのポジンションが思ったより高いのかもしれんなと思いました。パッカーズのヘルメットをかぶった子供が映ってるので場所はグリーンベイあたりでしょうか。
バンチーはそのまま走り続けて次の都市へ。店から出てくる子供のユニフォームがベアーズっぽいからシカゴかな?
次にたどり着くのはロサンゼルス。現在建設中のSoFiスタジアムの工事現場には、ここをホームとする予定のラムズとチャージャーズの選手が何人か出てきます。
ちょっと手伝って!と言われてブルドーザーを人力で動かしてるのは、アーロン・ドナルド(ディフェンシブタックル/ラムズ)とジョーイ・ボサ(ディフェンシブエンド/チャージャーズ)。「プロがやってるだけやから真似すんなよ」みたいなテロップがじわじわくる。
「あいつらいっつもカッコつけようとしよる」「まあやらしといたれや」みたいな会話をしてるのはダーウィン・ジェームス(ストロングセーフティ/チャージャーズ)とジャレン・ラムジー(コーナーバック/ラムズ)。工事現場用のヘルメットがそれぞれのチームのロゴ入りなのがシャレてますね。
続いてサンフランシスコ。ジョー・モンタナ、スティーブ・ヤングという元49ersの殿堂入りクオーターバックとともに現49ersクオーターバックのジミー・ガロポロが登場。
「家まで持ってけ!」とイケメン丸出しで爽やかに子供に声をかけたのに「お前は荷物車に運んどけ」とモンタナにパシらされるガロポロが不憫で萌える。
ヤングに「(ガロポロに)チップでもあげたらどうですか?」って言われたモンタナが「せやな、アドバイス(TIP)でもしたるか」とか返したりしててナメられすぎでは?と思いました。というかスーパーボウルで負けんようにちゃんとアドバイスしたれや。
こちらはカロライナ・パンサーズのランニングバック、クリスチャン・マカフリー。現代では珍しい白人のランニングバックながらいっときMVP候補にも上がる活躍で孤軍奮闘した男前です。
ここでハイタッチをしているのはプロスケートボーダーのナイジャ・ヒューストン。世界一稼いでいるスケートボーダーらしい。
練習を邪魔されたのはニューイングランド・ペイトリオッツのワイドレシーバー、ジュリアン・エデルマン。去年のスーパーボウルMVPですが、今年はプレイオフ初戦でタイタンズに負けた結果、ビバリーヒルズでハシャギすぎて逮捕されました。アホでは。
ナイスキック!と褒められているのは、女子サッカーアメリカ代表のカーリー・ロイド。ちょくちょくフットボール選手じゃない人出てきますね。
ガキが…舐めてると潰すぞみたいな顔してるのは、ダラス・カウボーイズの名物オーナーことジェリー・ジョーンズ。日本でいうとナベツネみたいな球界のドンかつ老害代表的なイメージだけど、こういう役回りで出てこれるあたり世渡りうまいなあと思う。車内にアヴェマリア流れてるのがウケる。
次はニューオリンズ。名物フェスティバルのマルディグラのパレードに紛れ込みます。
まずボールを受けるのはニューオリンズ・セインツのランニングバック、アルヴィン・カマラ。いいセンスのジャケット着てんなあ。
その後ボールを受けるのは歴代タッチダウン数1位のレジェンド、同じくセインツの現役クオーターバックであるドリュー・ブリーズ。もっぺんSB勝つとこ見たい。
唐突な静寂とともに現れる銅像はグレンデールのステイトファームスタジアム前にあるパット・ティルマンのもの。アリゾナ・カーディナルスでセイフティとしてプレイしていたティルマンは、同時多発テロをきっかけに陸軍に入隊し、アフガニスタンで味方の誤射により命を落としたアメリカ人にとっての悲劇のヒーロー的な人物です。こういうところに目配せするあたりNFLって感じがする。
そして舞台はニューヨークへ。ウェルカムトゥザシティとか言ってるのはニューヨーク・ジャイアンツのエースランニングバックであるセイクオン・バークレー。まだ22歳だけどプレイがスペクタクルすぎて非常に好みの選手です。
野獣の眼光は元ジャイアンツで過去二度スーパーボウルを勝利したディフェンシブエンドのジャスティン・タック。
通行人を吹っ飛ばして雄叫び上げるやべえ奴は元レイブンズでスーパーボウルMVPも受賞したラインバッカーのレイ・ルイス。ガタイいいとフォーマルな装いも似合ってセコいっすね。
無言で写真撮りまくってるのはレイブンズで現役ランニングバックのマーク・イングラムらしい。
そしてついにスーパーボウル会場であるマイアミのハードロックスタジアムにたどり着く。
フィールドに向かう花道に並んでいるのはNFL殿堂入りプレイヤー。赤いジャケットは殿堂入りの証です。さすがにどれが誰か全然わからん。
バンチーからボールを受け取るのは、トム・ブレイディとともに現代最高のクオーターバックとして評された元インディアナポリス・コルツ/デンバー・ブロンコスのペイトン・マニング。
何せなあかんかわかってんな?とボールを渡すおばあちゃんはシカゴ・ベアーズのオーナーであるヴァージニア・ハラス・マカスキー。ベアーズはNFLとともに今年100周年を迎えるオリジナルチームですが、彼女の父親のジョージ・ハラスはNFLの創設に大きな影響を及ぼしたレジェンドかつ前オーナーで、現在のベアーズのユニフォームの袖口には彼のイニシャルGSHが記されています。
最後にショータイムだと呟くのは元ピッツバーグ・スティーラーズで黄金時代を築いたディフェンシブタックルのジョー・グリーン。
こうやってたくさんの元/現役プレイヤーをカメオ出演させるのは、現在に至る歴史へのリスペクトを感じさせるのはもちろん、自分みたいなオタクの好奇心を刺激する意図も感じて、本当に作りがうまいなと思います。試合数増やして中立地での開催も増えるみたいな計画があるらしいし日本でもやってくれないかなあ。
Mamba Out
現役時代にファンだったことは一度もなくて、むしろキングスやサンズの短い絶頂期を台無しにした一角ということで憎々しく思うことの方が多かった。あの頃のレイカーズは本当に憎たらしいほど強かったし。
それでも(もしかしたらそれだからこそ)こんな形で突然いなくなってしまったことにしばらく打ちのめされてしまった。定期的にコートサイドで子供と試合を観戦して、選手にちょっかいをかけてる様子を少し前まで微笑ましく眺めていたのに。
"I just don't feel like broadcasting. I know a lot of the players don't feel like playing. It's just a sad, sad day."
— SportsCenter (@SportsCenter) January 27, 2020
—Mike Breen speaking emotionally about the death of Kobe Bryant at the Nets-Knicks game pic.twitter.com/TsNMebIU3O
Mike Breenはクラッチショットが決まったときの"BANG!"がトレードマークの名アナウンサーで、2006年のプレイオフでサンズ相手にコービーが4Q、延長と立て続けにクラッチショットを決めた試合でも実況を務めていた。
Kobe Game-Tying + Game Winning Shot vs Suns 06 Play-Offs HD
そんな名士が「実況する気持ちになれない」と声を詰まらせる様に感情が昂らずにはいられなかった。
Kobe loved being an inspiration 💜💛 pic.twitter.com/tQnjS9ibSl
— ESPN (@espn) January 27, 2020
優勝チームは移り変わるものだ。また違う優勝チームが現れるだろうし、違う選手がMVPを勝ち取るだろう。それでも、世代を超えて続く何かを本当に生み出したいなら、 次世代の選手を鼓舞する手助けをしなければいけない。そうすればその世代は素晴らしいものを生み出し、さらに続く世代を鼓舞していく。永遠に続くものを生み出す、というのはこの瞬間なんだ。そして、それは最も美しいことなんだ。
プレイを共にしていなかった若い選手ですら大きなショックを受けているのは、ある意味で彼のこの考えが達成されていたことの証明だと思う。
訃報から今日まで、現役時代はファンではなかったしどちらかと言えば嫌いだったけど本当に悲しい、という人を何人も見かけた。自分も間違いなくそのうちの1人だし他にも数多くいると思う。ファンであれアンチであれ、スタンスは真逆であっても結局は彼のプレーに圧倒されたという意味では同じだ。そんな選手はそうそう出てくるものじゃない。
未だにうまい言葉が見当たらないけど、文章を残しておく。
My Favorite Music in 2019
発表した年に関係なくよく聴いたアルバムとか行ったライブとかの書き置き。
ARTIST
ALBUM
- The 1975 - A Brief Inquiry Into Online Relationships
流行りに乗ってロックは終わったと思ってた人間なので、また死にかけのメディアが頑張って僕たちのヒーローを持ち上げてんなと思って横目に見てたんだけど、サマソニ配信で初めて見てマシュー・ヒーリーのかっこよさにブッ飛ばされた。曲もバリエーションあるのにわりと全部よくて普通にすごい。
- Carley Rae Jepsen - E•MO•TION
なんかやたらメディアに褒められてんなと思って、天邪鬼発揮して全然聴いてなかったんだけどめちゃくちゃいいじゃないですか。1曲目の一発目の音から完璧やんけ。歌詞の乗せ方が口ずさみやすい気持ち良さあって真っ当にポップスしてんなあという感じです。
- Joey Bada$$ - ALL-AMERIKKAN BADA$$
いま一番フロウが好きなラッパー。ジャケもクソかっこいいしフィジカル買ったので改めてよく聴いた。
- Frank Ocean - channel ORANGE, Blonde
10年代ベストでよく見かけたけど、聞き直してるとやっぱりいいですね。シーンへの影響についてはわからないけど、曲としてちゃんとしてるというか。フォークソングか?みたいな。
- Slum Village - Fan-Tas-Tic, Vol. 2
ビートの質感が心地よくていっときこれ流しながら寝てました。
SONG
- Billie Eilish - bad guy
うるせえ。コーチェラのライブ配信でひと目でブッ飛ばされた。アルバムはわりとすぐ慣れちゃった。
- Post Malone & Swae Lee - Sunflower
ポストマローンのシングルカット力すごいですね。
- Shami momo - 町かどタンジェント
まずアーティスト名のセンスがいい。
- Childish Gambino - 3005
PVがめっちゃよくて今さらめっちゃ聴いてしまった。
- BUMP OF CHICKEN - ray
ライブがめちゃくちゃよくて、リアルタイムで聴いてなかった反動でこの曲をよく聴いた。
- LiSA - ADAMAS
アニメのOPのアレンジがかっこよかった。
LIVE
- WORD WAVE vol.1@TOKYO CULTURE CULTURE Shibuya (2019/3/22)
- Tokyo 7th シスターズ 5th Anniversary Live -SEASON OF LOVE- in Makuhari Messe (2019/7/13,14)
- Vince Staples@FUJI ROCK FESTIVAL 19 (2019/7/28)
- 椎名純平+タケウチカズタケ+小林大吾 SoloSoloSoloTOUR 2019@THE GOOD THING (2019/8/15)
- BUMP OF CHICKEN TOUR aurora ark@京セラドーム大阪 (2019/9/11)
行ったやつ全部書き出しました。バンプとヴィンスが同率で一番よくて、ナナシスと小林大吾たちの3マンが続く感じ。思った以上にライブ行ってなくてびっくりした。
My Favorite Album in 2019
10年代をまとめるために過去の年間ベストを見返していて、今でも聞いてるの全然ないなと再認識したけど、だからこそ毎年まとめることに意義があるなと思い直しました。
サブスクリプションが浸透しすぎて、新しい音楽を真剣に聴く機会激減して面白くなくなったので、来年はもっとじっくりいきたいです。
とりあえずここでは2019年にリリースされたアルバムを並べます。作品名にはSpotifyへのリンクを埋めといた。
VA - Revenge of the Dreamers III
再生カウンターはたぶん一番回ったけど、結局この曲のJ.I.D.のかっこよさに尽きる。
Ariana Grande - Thank U, Next
歌詞がセンシティブすぎるという評価も確かにその通りだと思うけど、だからこそ個人的に刺さる部分もあって良かった。そういうの抜きにしても一枚通して質のいい曲が揃ってて飽きずに聞ける。
Tyler, The Creator - IGOR
全然主役出てこなくて斬新と思いました。
Vampire Weekend - Father of the Bride
前作が好きすぎるのでええけどなんやパッとせんなあという感想です。
BROCKHAMPTON - GINGER
Chance the Rapper - The Big Day
いうほど悪いか?というか個人的には今までで一番しっくりくるまであったけど、歌詞とか長すぎるのとかがダメなのかもしれない。
Flying Lotus - Flamagra
まだまだ全然いけますね。
Gang Starr - One Of The Best Yet
往年のクラシックのフリップを全部詰め込んだイントロが一番ぐっときた。
Spotifyの埋め込みプレイヤーのデザインイケてなくてげんなりしました。