My Favorite Works in 2020

前年のまとめた文章でひとつひとつのコンテンツをきちんと味わって鑑賞したい的なことを書いていましたが、長年の不摂生がたたって脳みそがバグってしまったので叶わぬ願いであることを悟った悲しい1年でした。

音楽

  • 上田麗奈 - Empathy
    いのいちばんにあげるほど気に入っているわけではないけど、何を聴きたいでもないときに流すことが多くて、結果的に1番聴いた気がする。
    全体的にポジティブな空気があるので、聴いていて安心できるし、40分っていうボリュームもちょうど良い。"walk on your side" で締める構成の誠実さは感動的ですらあった。
  • Mura Masa - R.Y.C.
    はじめに聴いたときはロックっぽさが強くて前作との変わりっぷりに面食らったけど、繰り返すうちにビートの乗りやすさは変わってなくて、洒脱さが垢抜けなさに置き換わっただけだなという印象に落ち着いた。全曲耳馴染みがよくてポップスを作らせたら最強なうちの1人だと思ってる。
  • Mac Miller - Circles
    穏やかで流麗なのに退廃感というか疲労感があふれていて、ニック・ドレイクやんけと思いながら聴いてた。
  • Run The Jewels - RTJ4
    時勢にマッチしすぎていたことを差し引いても過去作含めて1番好きかもしれん。ビートもラップもいつも以上にキレまくってると思う。
  • The 1975 - Notes on A Conditional Form
    開き直ってプレイリスト的なアルバムを作るやつあまり好きじゃないけど、けっこう良い曲が入っていたので好き。
  • Disclosure - ENERGY
    何を聴くでもないときにとりあえず流していたアルバムその2。地味に全曲良くてすごい。
  • Justin Bieber - Changes
    前作と比べるとガツンとくる曲がなくて地味な印象になってしまうけど、メロディと歌い方が親しみやすくて抗えない気持ち良さがある。
  • Childish Gambino - 3.15.20
    コンセプト面が全面に出てきてとっつきにくさに若干鼻白むところもあるものの結局よく聴いた。連日40℃を超える夏に聴く"Feels Like Summer"の切実さよ。

あとアルバムではないけどこの曲はなんだか気に入ってよく聴いた。頭空っぽのポジティブソングなのに、ブチ上げダンス系じゃなくゆったりチルアウトな雰囲気なのが良い。

旧譜では以下のアルバムをよく聴いた。

アウトキャストはネットフリックスでオーガナイズドノイズのドキュメンタリー見たのをきっかけにステイホーム中はずっと聴いていた。そのドキュメントの影響で2020年1番聴いた曲がTLCのWaterfallになってしまった。
ビースティボーイズはフジロックの配信でライブを見てからよく聴いた。グレンミラーも同じ配信のエンディングで流れていて感じ入ってしまったのでことあるごとに聴いた。40~50年代のオーケストラ好みなのでもう少しちゃんと聴きたい。

アニメ

イエスタデイをうたってはとても良かった。ともすれば古臭さが目立ちすぎそうな原作の素朴さを、画面と演出の両面でうまくすくい上げていて、雰囲気では原作より好みかもしれない。声優の演技もバッチリだった。
演技でいうならダーウィンズゲームの上田麗奈はめちゃくちゃ良かった。ネジの飛んだ女の役に定評があるなかでもライトな気狂い役という感じで安心して見れた。
はまちの完結編は、すっきり終わりすぎて逆に少し物足りなかった。辞書ばりな厚さの原作みたいに、延々ウジウジしながら泥沼にハマる様子をもっと長くやってくれた方が結末まで進んだときの達成感というか解放感があったと思う。とはいえそんなアニメあんまり見たくないっすね。エンドレスエイトかよ。
おちこぼれフルーツタルトは、10年前くらいにTBS木曜深夜にやってた日常系アニメの系譜の、フックとテンポ命みたいな作りで好みだった。

映画

パラサイトとTENETが別ベクトルで面白かったです。特にテネットはIMAXで見たので、デカい画面からデカい音が流れるだけでエンターテイメントになるのすごいなと思った。絵面もデカくスクリーンに映したいがために逆算して作ってんなという感じでキャッチーで良かったです。
VODでコンテンツを見ると集中できなくてもったいなく感じるので、映画館で見るのが1番いいなという気持ちを新たにしました。