オデッセイ (2016)
「宇宙飛行士が火星に置いて行かれた、助けが来るのは4年後」っていう設定にしては、悲壮感がほとんどないから気疲れせずに見れた。ゆるいといえばゆるいんだけど、適度な緊迫感はあるので、メリハリがついていてテンポがいい。
リドリー・スコットの映画はほとんど見たことがないけど、年とって温和な作品を撮りたくなったのかなという感じがする。
キャストもすごくハマっていて、ギークなシスオペ担当のKate Malaとか、コミカルながらスタイリッシュで誠実なプロジェクト責任者のChiwetel Ejioforとか、ネジがぶっ飛んでるけど憎めない科学スタッフのDonald Gloverとか、ザ政治家顔みたいなNASA長官のJeff Danielsとか、記憶に残る役者が多かった。
火星に取り残された当初は問題が山ほどあって、普通だったら途方にくれそうなところを、まずはひとつ問題の解決を試みて、それができたら次の問題、また新しい問題がでてきたらそれを解決、みたいな感じで着実にひとつひとつ問題を解決していくさまが小気味良くて気持ちいい。小ネタも挟みながら展開していくんだけど、船長のディスコばっかりのプレイリストに毒づくのがまた面白くて、「ビートを回して〜♪」→「いいやビートは回さない」みたいに1人で突っ込んでるところは笑えたし、クライマックスで手袋にマジで穴空けたときは普通にイヤイヤwってなった。
で、やっぱりStarmanが流れた場面はすごく良かった。補給船の打ち上げに失敗して、さすがのワトニーも心が折れかけてたところに、やたらギラついた中国人とハッチャけた黒人科学者が現れて、新しく見えた希望に向かって全員が一丸となって進む。そこであのギターのイントロが流れてきて「空の向こうでスターマンが待ってる」なんて歌い出す。グッとこないわけがない。
ガールズ&パンツァー劇場版 (2015)
どれだけの熱意と愛情と才能を集めればこんな作品ができるのだろうか。
開始1分砲弾1発目で釘付けにされる圧倒的な音響、過去の強敵が味方になって集結する高揚感、無尽蔵に思えるほどの多彩な戦車の挙動と戦略、胸がひりつく敵の威圧感、そして個性的かつバラエティに富んだ愛すべきキャラクター。
ストーリーは微笑ましくありながらときシリアスな緊張感に満ちる。
惜しむらくは適切な音響環境がなければ戦闘シーンの魅力が大きく削ぎ落とされてしまうことくらいか。リピーターが多いことも頷ける。
前評判にハードルを上げられ、定型句で褒めそやす連中に辟易させられてなお、テレビ版にのめり込むことすらなかった自分がこれほど気にいることになるとは思いもしなかった。確かにこの映画を褒めるのに多くの言葉はいらないのかもしれない。見ればわかるし見なきゃわからん。
最後にひとつだけ言い残すとすれば、カチューシャを演じた金元寿子さん最高ということだけです。
2015年によく聞いた声優ラジオ
夕実&梨沙の東京ラフストーリー (毎週水曜日 25:00〜25:30)
きんいろモザイクでも共演してた2人のラジオ。リスナーからくしゃみ音を募集して流したり、酒盛りしたり、ランダム設定で即興したり、深夜ラジオと声優ラジオのいいところを合わせた感じ。種田氏の笑い声に釣られて笑ってしまう。あとOPとEDがいい曲。
くしゃみ選手権 (13:00〜)
飲酒回
ありがた系迷惑プレゼンショー はるか・ちなみのりめいく!(毎週月曜日 25:30〜26:00)
ポンコツと銭ゲバの雑談ラジオ。フリートークとふつおたが面白いという理想的な声優ラジオで、佳村はるかさんのポンコツキャラに頼りっきりじゃないのがいい。まあほぼ毎回ポンコツ発言はしてるんだけども。ジングルの著作権フリー感に癒やされる。「こんばんわ、橋本ちなみです〜」の「す〜」の言い方がめちゃ好き。
大久保瑠美・原紗友里 青春学園Girls High↑↑(毎週土曜日 25:30〜26:00)
上にも少し書いたけれど、出演者が決まったキャラクター(アホっぽいとかドSだとか)を演じる声優ラジオがあんまり好きじゃなくて、もっと素の雑談トークが聞きたいんじゃいと思ってしまうので、そういう決まったキャラ付けを茶化すこの2人のノリは楽しくて好き。たまにショタショタうるさいけども。5年間1人しゃべり生放送をこなした大久保瑠美さんの安定感と瞬発力は言うに及ばず、安定したアシストとたまのキラーパスを供給する原紗友里さんの組み合わせがとてもよい。もはや横綱相撲の趣き。ちょくちょく出てくる大久保瑠美さんのザ・オタクみたいな趣味嗜好とか言動で最高に気持ち悪い笑顔になれる。
津田のラジオ「っだー!!」(毎週水曜日 25:00〜25:30)
まとめ
20代中盤のパーソナリティばっかりで己の老いを感じる結果となった。
以上のラジオはすべて文化放送 超!A&G+で絶賛放送中です。
http://www.agqr.jp/
ロストゼロ情報局 #6(2015/09/05)
【ニコニコ動画】【内山夕実&巽 悠衣子】ロストゼロ情報局 #6ゲスト松岡禎丞 ①
【ニコニコ動画】【内山夕実&巽 悠衣子】ロストゼロ情報局 #6ゲスト松岡禎丞 ②
【ニコニコ動画】【内山夕実&巽 悠衣子】ロストゼロ情報局 #6ゲスト松岡禎丞 ③
【ニコニコ動画】【内山夕実&巽 悠衣子】ロストゼロ情報局 #6ゲスト松岡禎丞 ④
【ニコニコ動画】【内山夕実&巽 悠衣子】ロストゼロ情報局 #6ゲスト松岡禎丞 ⑤
Time Is Illmatic (2014)
内容はIllmaticの副読本のようなもので、Nasの生い立ちから制作までの過程を記してる。ヒップホップに毒された目から見ると、ニューヨークのプロジェクトすらクールなものに見えてしまうけれど、女を殴っただけで撃ち殺される地獄のようなところという当たり前のことを再認識した。
Nasの弟は、チンピラが抜けきってない浮かれ具合で面白いけれど、中ジャケに写ってる人たちを指さして「こいつは終身刑〜こいつは殺人で係争中〜」みたいな情報をヘラヘラしながらほぼ全員について教えてくれる場面には薄ら寒いものを感じた。Q-Tipが相変わらずクソインテリイケメン丸出しでしゃべってるのは笑える。
アーティストのドキュメンタリーは、好きな曲が流れてくるだけで満足して、作品自体の出来とかは二の次になってしまうので、とにかくIllmatic最高という感想です。地下鉄の音だけでもうアガる。
あんまり関係ないけど、NY State Of Mind使ったヘネシーのCMがカッコいいので貼ります。