Mamba Out
現役時代にファンだったことは一度もなくて、むしろキングスやサンズの短い絶頂期を台無しにした一角ということで憎々しく思うことの方が多かった。あの頃のレイカーズは本当に憎たらしいほど強かったし。
それでも(もしかしたらそれだからこそ)こんな形で突然いなくなってしまったことにしばらく打ちのめされてしまった。定期的にコートサイドで子供と試合を観戦して、選手にちょっかいをかけてる様子を少し前まで微笑ましく眺めていたのに。
"I just don't feel like broadcasting. I know a lot of the players don't feel like playing. It's just a sad, sad day."
— SportsCenter (@SportsCenter) January 27, 2020
—Mike Breen speaking emotionally about the death of Kobe Bryant at the Nets-Knicks game pic.twitter.com/TsNMebIU3O
Mike Breenはクラッチショットが決まったときの"BANG!"がトレードマークの名アナウンサーで、2006年のプレイオフでサンズ相手にコービーが4Q、延長と立て続けにクラッチショットを決めた試合でも実況を務めていた。
Kobe Game-Tying + Game Winning Shot vs Suns 06 Play-Offs HD
そんな名士が「実況する気持ちになれない」と声を詰まらせる様に感情が昂らずにはいられなかった。
Kobe loved being an inspiration 💜💛 pic.twitter.com/tQnjS9ibSl
— ESPN (@espn) January 27, 2020
優勝チームは移り変わるものだ。また違う優勝チームが現れるだろうし、違う選手がMVPを勝ち取るだろう。それでも、世代を超えて続く何かを本当に生み出したいなら、 次世代の選手を鼓舞する手助けをしなければいけない。そうすればその世代は素晴らしいものを生み出し、さらに続く世代を鼓舞していく。永遠に続くものを生み出す、というのはこの瞬間なんだ。そして、それは最も美しいことなんだ。
プレイを共にしていなかった若い選手ですら大きなショックを受けているのは、ある意味で彼のこの考えが達成されていたことの証明だと思う。
訃報から今日まで、現役時代はファンではなかったしどちらかと言えば嫌いだったけど本当に悲しい、という人を何人も見かけた。自分も間違いなくそのうちの1人だし他にも数多くいると思う。ファンであれアンチであれ、スタンスは真逆であっても結局は彼のプレーに圧倒されたという意味では同じだ。そんな選手はそうそう出てくるものじゃない。
未だにうまい言葉が見当たらないけど、文章を残しておく。